ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

不思議なこと

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思うように行かなくてへこたれて来た。自分が作り上げてきたものを否定されて、足元から崩された。しかし、禄をはむために、膝を折り、せめてもの腹いせに押し黙った。このままそっと片隅に座って、顧客への誠意だけを示していこうと決めた。

 

「みんな自分の会社を否定的に捉えすぎるんだ。良いところいっぱいあるのに、ダメだダメだって言って、他所にあるものを持ってこようとする。もっと自分の持っているものを評価していいと思うんだ」

 

ベクトル合わせの導入として考えたブレーンストーミングの下準備をしている時にそう社長が言った。

 

「いや、それ違いますよ、社長」かつてのように俺は笑いながら自分の考えを口にした。「社長が初手からそう言ったら、みんな当たり前のことしか言わなくなるでしょ。それじゃつまんないんです。一番突飛なこと言った奴が優勝って感じでリラックスして、ワクワクすることをみんなで考えたいんです」

 

文句ばかり言って、否定ばかりしているクソ会議の雰囲気を叩き潰したいんです。そうは言わなかった。


「例えば、私はセブ島に支店を作りたいんです」「どうしてだ?」「楽しそうだし、グローバルって感じがしません?」

 

俺はそんな自分を不思議に思った。

 

ブルースだけを嘯いていこうと決めたはずなのに、気がついたら、ロックのリズムで腰を振る小僧のようになっていた。

 

「ドキドキしたりワクワクしたり、そんなムードを作るだけでそのブレストは終わりで良いでしょう」なんて大真面目に提言していた。

 

理由は分かっている。春だからだ。