ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

ジョニー

 

あいつに借りたキャロルのLPは、ジャケットに歌詞が掲載されていて、あいつはレコードを聞きながら大声で歌うため、あちこちに飛び散ったツバのシミが付いていた。

 

俺の好きなあの子は永ちゃんよりジョニーの声の方が好きだと言っていた。俺は授業中こっそり振り返って、後ろの方に座る彼女を盗み見た。彼女の前に座っていた女生徒が、クスクス笑いながら、「バレバレだよ」と囁いた。

 

彼女は、暴走族の頭と付き合っているから、気を付けなって、シンナー臭い息で忠告された。してきたのは、母親が競艇場で赤鉛筆を売ってるってからかわれていて、最近めっきり学校に顔を出さなくなった奴だ。

 

授業中にキャロルの本を読んでいて取り上げられた。国語のダルマみたいな教師は、その本の裏表紙で、彼女の頭をしたたかにはたいた。

 

その子に、矢野顕子のデビュー・アルバムを貸したっけ。

 

ところで、ジョニー、あの傷跡はまだ痛むのか?