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ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

旅の記憶7

雑感

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長期の出張は辛く楽しい。ちょうど1500メートルを泳ぎきるようなものだ。そんな程度のスイマーだということを告白するのだし、更に言うと1500メートルをクロールだけで泳ぎきることはできないスイマーだ。

 

25メートルプールだったら、1往復ごとにクロールと平泳ぎを交互に泳ぐ。いつか1500メートルをクロールだけで、50分ぐらいかかっても良いからクロールだけで泳ぎたい。

 

そのクロールと平泳ぎの順番も、クロールから始めると泳ぎ易いと気付いたのは最近のことだ。御理解いただけると思うのだが、この脆弱なスイマーはクロールで青息吐息なのだ。そして平泳ぎでゆっくり呼吸を整える。そして25メートルプールを10往復して500メートル。それを3セットで1500と考える。

 

そうやって細かくまた大きな枠で数えていかないと、自分がどれくらい泳いだのか、容易に分からなくなる。

 

最初のクロールは絶望から始まる。30往復なんて、そんなのとても無理、なんてバカなことを始めてしまったのだろう。やめれば良かった。平泳ぎで呼吸を整えて、3往復目のクロールでちょっと落ち着く。次の平泳ぎを終えたら5往復目のクロールだ。そう考える。10の束の半ばじゃないか。

 

そして8往復目の平泳ぎを泳いでいる時に、次のクロールを終えたら、10往復目の平泳ぎを流していけばワンセット終わりだ。

 

その過程が楽しくないわけじゃない。身体の脇を流れる水を感じることは空を飛ぶのにも似た快感を俺に与える。至福。全能感。でもしかし、過程と共に、荷を下ろした時のふーっていうのだって、旅の喜びのはずだ。

 

 

旅に病んで夢が枯野を駆け巡った人だって、帰ってきた時のその、ふーっていうのを楽しみにしていたはずだ。