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ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

映画館にあって…

雑感 映画 音楽

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映画館にあって、DVDに無いもの…と並列しようとして、その位相の違いに気付いた。話は単純だ。映画館と家の違いを考えれば良かったのだ。そこに流れている素材は同じ。

 

銀座地球座は後にシネパトスと名を改め(そして閉館してしまっ)たけれど、あの頃はまだ成人映画ばかりを上映していた。俺と彼はポール・マッカートニーのチケットを取るためにプレイガイドに並び、そこで得た整理券を手に、夜明けまでの時間を潰すべく、その地球座に足を運んだのだ。

 

ちなみにポールが税関で大麻を発見されコンサートはおろか、入国すら出来ずに帰国させられることになるわけだが、そんなことはつゆ知らず、俺たちは初めて見るポルノ映画に「太った女の太腿がプルプル揺れる感じがすごいな」なんて言って笑っていた。

 

飯田橋の佳作座では「ジーザス・クライスト・スーパースター」と「ウッドストック」の二本立てを上映していた。俺はその日、もう何回目か分からないそれぞれを、朝から立て続けてに見ていた。流石に夜になり、うっすら頭が痛くなったのでロビーに出て、帰ろうとした。モギリの男の人が隣のやはりモギリの女の人に「やっぱりウッドストックの方が人気がないね」と囁いているのが聞こえた。俺は「いや、もう10回以上見てるし…」と心で思って、でも言わずに帰った。

 

「ラスト・ワルツ」が封切り上映された時、先着50名にロビー・ロバートソンのサイン入りブロマイドが配られた。その上映館は日比谷のみゆき座だったような気がするけれど自信がない。俺は別の友人と前の晩から並んだ。夜中になって、なんだろう、本当に50人分あるのかとか、どうやって先着をカウントしてるんだとか、そんな感じの一悶着があった。

 

「ギリギリで貰えなかったって人が出たら、その人が可哀想だ」そんなことを俺の前に並んでいた人が呟いた。

 

映画館にあるのは、映画そのものに引きずられたプラス・アルファの物語だ。そして、物語というのが異質なモノ同士の遭遇だと過程しよう。するとここでの映画館というのは、街と同義となる。

 

ああ、映画、が見たいな。