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ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

夏の匂い

雑感 イギリス マルタ

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 永六輔が『遠くへ行きたい』で「テレビカメラは全てを映し出すように思われているけれども、この匂いは運ぶことはできません」と、村祭りの様子を背景に語っていた。その舌足らずな口調が、誰かのモノマネにそっくりだった。 

 

『遠くへ行きたい』ではなくて、何かのテレビコマーシャルだったかも知れない。その辺りの記憶は曖昧だ。背景の村祭りも、ちょうどその頃に観た『陽炎座』のシーンが記憶に影響を与えているのかもしれない。

 

ちょうど『ヤングマガジン』で『バタアシ金魚』や『風呂上りの夜空に』の連載が始まった頃のことだったと思う。

 

今日、仕事を終えて家に帰り玄関を開けた瞬間に、マルタ島のどこかで嗅いだ匂いがしたのだ。正確には、「あれ?夏の香り。何故夏の香り?イギリスの?いや、マルタだ。マルタのどこかで嗅いだ香りだ」という思考の流れを辿った。

 

嗅覚はより原始的な感覚だから、脳の深いところでシノプシスがやり取りされる。だからこそ制御不能なのだろう。俺は、あの夏に囚われている。しかし、『バタアシ金魚』や『風呂上りの夜空に』の夏に戻るには、どんな香りがあるのだろう。

 

あ、単純に汗臭いってやつかもしれない。