ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

プラスアルファの何か

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スカパーが無料公開中で、そのプログラムの中にももクロのライブが入っていた。俺がこそこそとYouTubeなどで見ていた頃は、その背中を遠目で見て「あんな父親にはなりたくない」というストレートを投げてよこしていた次男が、「明日からスキー教室だから、録画しとく」と言うようになったくらい、ポピュラーになった彼女たちだ。

 

俺は日曜日の午前中という黄金色に輝く時間帯に、コタツから出ることもかなわず、リビングに差し込む光を惜しむように、その『女祭り』を見ていた。

 

ここには、ずっと感じていた何かがやはりある。楽曲と歌とダンスと何よりももクロの彼女たち5人と、武道館を埋めた観客9000人とスタッフと、という風に、この空間にあっただろうものを全て引き算して行ったとして、そして全てを引いてしまったとしても残る何か。

 

その何かを得るために、数多のアマチュアは切磋琢磨し、その何かを得た者はスターダムを駆け上がる。

 

その何かは俺を活かす。もっと言えば更に根底的に俺を「生かす」ものだ。朝起きて、夜床に入るまで、何百とある選択の瞬間、例えば皿を洗ってから家を出るか、帰ってから洗うかとか、ネクタイをどれにするかというような他愛のない選択の瞬間に、俺を「生かす」方を選ばせる力が、その何かだ。

 

チャーリー・ワッツの頭を笑いながら小突くキースの笑顔にもそれはあるし、ディランの果てしもなく韻を踏んでいく歌詞にもそれはある。初めてミュージック・ステーションで見た時のブルーハーツにもそれはあったし(「ニューヨークのパパとママ、衛星放送、サンキュー」)それがどんなバンドであったとしても、例えばバンドのメンバーが、カウントなしで、目を交わした呼吸の気合で曲を始める瞬間のスピード感にもそれはある。

 

繰り返す、それが俺を生かすのだ。生かしてくれてきたのだ。

 

感謝を。