ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

秋の夜長にぬくぬくと

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秋の夜長、逢魔が時の町を彷徨き回る。どうってことないTSUTAYAに入っても、妙に懐かしいような、しっとりとした気持ちになる。棚に並んだグループサウンズのCDを目にすると、それにつられて鈴木いづみの小説を思い出したりする。

 

鈴木いづみコレクション〈1〉 長編小説 ハートに火をつけて! だれが消す

鈴木いづみコレクション〈1〉 長編小説 ハートに火をつけて! だれが消す

 

俺は鈴木いづみという名前を思い出すと、横浜辺りの昭和なアパートを想起してしまう。そのアパートはきっと路地を折れた所に階段の入口がある。マンションではない。郵便受けが部屋の数だけ並んで、その中の幾つかからは、郵便物があふれている。アパートの部屋のどこからか醤油と味醂を使った夕餉を備える匂いが漂ってくる。そんなアパートだ。

 

鈴木いづみの小説と言うよりは、彼女の小説を読んでいた頃の俺の境遇を思い出しているのだ。

 

折からイヤホンから矢沢永吉が流れて来る。ロックと言うより歌謡曲、決してJ-Popではない、歌謡曲のテイストをどうやってロックに溶かし込むかが眼目である永ちゃんが、「あいつが〜死んだよ〜♬」と歌う。

 

そろそろコタツを出しても良いのじゃないだろうかと思う。

 

最初に本を読む楽しみを覚えたのは、コタツに潜り込んでだった。小学校の図書館でポプラ社の江戸川乱歩シリーズを借りてきたのだ。夕飯まで、夢中で読んだ。

 

怪人二十面相―少年探偵 (ポプラ文庫クラシック)

怪人二十面相―少年探偵 (ポプラ文庫クラシック)

 

テレビではNHKの少年ドラマシリーズが流れていただろう。『暁はただ銀色』とかだ。秋の夜長は、思い出に浸っても十分過ぎる時間がある。