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ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

On the road again.

最初は1978年とか、それくらいの時期だったろう。すごく年上の友人に誘われて、代々木公園の歩行者天国に毎週のように通っていた。何をしに行っていたかというとスケートボードだった。村上春樹風に言うと『1978年のスケートボード』だ。

 

大学生たちに混じって、高校生の俺は安いスケートボードを滑らせていた。難しいことは何ひとつ出来やしなかった。走ってターンして、スピンして上等という程度だ。汗をかいて寝転がって草いきれに包まれた。同じボードにお尻を並べて座り、大学生の女の子と缶ビールを分け合って、町行く人を見上げた。良くも悪くも色々なことがまっさらなままだった。

 

幾つものグループがそれぞれのやり方でスケートボードを楽しんでいた。あるグループは本当に真剣に技を磨き、俺たちみたいに汗をかいては、ビールを楽しみにしているグループもあった。それぞれのグループは離合集散し、夜になるといなくなった。

 

遠くの方で誰かが『永遠の詩』の「ロックンロール」を聞いているのが聞こえてくる。そうだよ。ipodは勿論、ウォークマンだってありはしない。その誰かは、でかいカセットデッキにしこたま電池を詰めて持ってきたんだ。

 

別のところでは『凍てついた肖像』の「ビッグ・リバー」を聞いている。うん。はっきり覚えている。

 

『永遠の詩』はレッド・ツェッペリン、『凍てついた肖像』はグレイトフル・デッドっていうバンドのライブアルバムだ。まだ誰もその中の誰かがもうすぐ死んでしまうなんて思ってもいなかったはずだ。

 

次は1997年前後だ。インラインスケートを履いて駒沢公園辺りを走っていた。駒沢だけじゃないな。東京をあちこち走った。いつの間にか周りは年下ばかりになっていた。まぁ、良い。数年後に初めてイギリスに行った俺は、ハイド・パークでインラインを履いて走る女の子を見て、やっぱりカッコイイなぁと思う。

 

97年という年は、ダイアナ妃が亡くなったので覚えている。8月31日は日曜日だった。一緒にインラインをやっていた友だちが「夕刊がない日は、大きい事故が多い気がする」と言っていたのを覚えている。

 

そして2012年、今年だ。もう何年目になるのだろう。自転車で朝晩走るようになってから。片道15キロの道のりを自転車で通勤できるかな?ロードバイクを始めた友人にそう聞いてみると「楽勝っしょ」と言われた。じゃあ、って始めたのだ。

 

朝の混雑した国道をすり抜けて走るのも好きだけれど、夜8時頃の交通量が凪のようになった時間帯の国道を走るのが大好きだ。路肩の駐車車両を避けるついでに、道路の真ん中の方まで広がって走ってやる爽快感は、例えようがない。

 

これくらいのスピード感が好きなんだと思う。また、エンジンという構造の複雑さは手に余る。

 

高速道路無料化というマニュフェストがあったが、高速道路から車両を1日シャットアウトして、スケートボード、インラインスケート、自転車に開放するという政策を打つ政党が出れば、CD100枚分ぐらいの投票券は手に入れても良い。