ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

音楽

King Crimson

高校の頃、信州の山に登ったことがある。いや、大した山じゃない。大した山じゃないが、山を侮ってはいけないのだから、それはやはり大した山なのだ。外輪山があり、その頂上を獲ってから、目指す山の頂きに至るまでに、俺たちのその時の実感で言えば「もっ…

ボブ・マーリー 日本公演

あれは1979年4月の新宿厚生年金大ホールのこと。俺はチケットを持っていなかった。ボブ・マーリーのコンサートに行く友人に付き合って、そう、地方からその為に上京した友人と再会することが目的で新宿に行ったのだ。 なんだか他にどこへ行けばいいのか…

珈琲不演唱歌

生まれて初めて喫茶店にひとりで入ったのは、何歳の頃だったろう。高校時代はインベーダーゲームが全盛期だった。100円玉を握りしめて、安い喫茶店に入った。 『ワールド』というカラオケスナックがあって、その2階の喫茶店だった。夢中になって、砂糖壺…

時計を止めて

ジャックスの世界アーティスト: ジャックス出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン発売日: 1998/03/18メディア: CD クリック: 7回この商品を含むブログ (19件) を見る ジャックスの「時計を止めて」は、微妙なニュアンスが漂う恋歌だけれど、今の俺の実…

閑話休題

神田神保町の額縁屋の軒先で飼われていた犬のことを覚えている人は、どれくらいいるのだろう。 そしてあの犬の名前を覚えている人は。 そう言えば、池袋のマダムシルクという店がまだ、前の場所にあった頃、俺は近所に下宿していた。 階段を下りて行くと、芝…

50代からのサーフィン 補遺

そもそもなのだが、なぜ俺はサーフィンをしたいと思ったのだろう。 高校1年の時に、ラジオから流れる「サーフィンU.S.A」に感動して、LPを買った。それは覚えている。 サーフィンU.S.A.アーティスト: ザ・ビーチ・ボーイズ出版社/メーカー: EMIミュージック…

ジミ・ヘンの新譜

ピープル、ヘル・アンド・エンジェルスアーティスト: ジミ・ヘンドリックス出版社/メーカー: SMJ発売日: 2013/03/06メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る ジミ・ヘンの新譜がビルボードの上位に入っていると、目の前の同僚が呟いた。「えと…ちょっ…

プラスアルファの何か

スカパーが無料公開中で、そのプログラムの中にももクロのライブが入っていた。俺がこそこそとYouTubeなどで見ていた頃は、その背中を遠目で見て「あんな父親にはなりたくない」というストレートを投げてよこしていた次男が、「明日からスキー教室だから、録…

Step!

友人と女の子と三人でどんな曲で踊りたいかという話をしていたことがある。当時は、そう、「ジュリアナ東京」の頃だった。ちょっとしたアスリートの太腿くらいのベルトサイズしかない彼女にしてみるとユーロビートが「ダンスミュージック」だと言う。 それ…

蝶の指

つい最近ご招待頂いた場所でまたも目の前で上質の演奏に触れる機会に恵まれた。今回はピアノとサックスのデュオ…というのかアンサンブルというのか。 「折角のこのような機会ですから、難曲に挑戦してみます」ということで鍵盤を上から下まで駆け上り駆け下…

12月の雨の日

アラジンに灯油を入れて冬の支度を済ませる。灯油の匂いに郷愁に似たものを感じるのは、俺もやはりどうしようもなく昭和の人間だからなのか。 価値観が相対化した時代にあって、確かなものは「時が流れる」ということだけだ。だから、今在る表現は、必ず「…

JBと清志郎、あとミック・ジャガーがちょっと

へこたれて甘えそうになる時、例えば、ふと知り合った爺さんが会社役員で、いざとなったら黄門様の印籠をかざすようなことをしてくれないかなんて妄想する。憧れの職業に就いている友人が、ひょんなきっかけで俺をヘッドハンティングしてくれる。 そんな妄…

夢の続き

ご招待頂いて赴くと、半端な話じゃなかった。家で演奏会をするからお暇ならどうぞということだった。「???」と幾つものクエスチョンマークを浮かばせながら、その知人と称するのもおこがましい、敢えて言うならば「老師(グル)」の家に行ったのだ。 「…

桐島、部活やめるってよ

彼は妻と渋谷に行った。『桐島、部活やめるってよ』を見るためだ。 彼は妻となる女性と知り合ってすぐに結婚した。結婚してすぐに子どもが生まれたので、バタバタと忙しく、渋谷の町を二人で歩くのなんて初めてなのかも知れないなと彼は思った。 妻が「どち…

ドラムセット

高校生の頃から、ドラムを叩いて来た。これこそ下手の横好きと言われるやつだ。その頃は、バスドラムの中に毛布を詰めて、その下にエロ本を隠していた。 まだエロ本の自動販売機が路地の片隅に立っていた頃の話だ。 それはそれとして、ドラムだって、真面目…

ボブ・ディラン テンペスト

ボブ・ディランは俺のちょうど20才年上だ。二十歳の可愛い顔をしたデビュー・アルバムから50年経って、先月新譜を出した。 それだけでも大したことなのに、そいつがどう聞いても名盤となるとタダゴトではない。 初来日の武道館を前に、俺は「チケット、…

誇りを持つ あるいは泉谷しげる 果てしなき欲望

果てしなき欲望-泉谷しげる ここの所、自分のマインドセットがマイナスの方向に向いているのは、本当にやるせない。誰のせいでもない自分の引き起こしたことだからもう、どうしようもない。 仕事に関してへこたれてる。仕事と書いて日常と読むことが出来るよ…

にんじん 友部正人

別れの季節は、転校や転勤、さまざまな移動がある春なのかも知れない。しかし、別れを感じる季節は秋なのだ。 ヒリヒリと照りつける暴力的な日差しが失われ、朝晩の空気に清澄なハーモニクスが感じられるようになると、ああそうか、この世には別れというも…

ジョン・ボーナム

zepp69さんの祭典の日を拝見してから、ipodでは彼らの曲ばかりをシャッフルで再生している。正直言うと、俺は一度だって彼らの熱心なファンだったことはない。ギターを手にすれば、たどたどしい指遣いで「天国への階段」を弾いたし、『フィジカルグラフティ…

私家版コミックソングの系譜

林家三平の「よぉしぃこさん〜」とか、つボイノリオとか上げていけばキリがないのだろう。「ケメ子の歌」とか(「ケメ子の唄」?)「帰ってきた酔っぱらい」とか。「オー・チン・チン」とか「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」とか。 だから極私的に……

新しいスニーカー ボロボロのスニーカー

床屋に行った翌日は「オハツッ!」と叫びながら頭を叩く。後頭部から頭頂部にかけて擦り上げるようにして叩く。当時の床屋の作法は、刈り上げを以て旨とすることとなっていた。床屋に行った少年たちは昭和時代をありのままに、青々とした後頭部で学校に現れ…

Dance, dance, dance!

初めて外タレのコンサートに行ったのは、キッスの武道館コンサートだ。それは覚えている。しかし、次は?そして次は…となると覚束ない。 ボブ・ディランはその最初期に位置するだろうし、ポール・マッカトニーはチケットだけ取ったが(厳密には取ろうとした…

どんとのように

ぷりぷりアーティスト: ローザ・ルクセンブルグ出版社/メーカー: ミディ発売日: 2000/07/26メディア: CD購入: 2人 クリック: 34回この商品を含むブログ (13件) を見る それで、ここのところどんとの歌声に浸っている。 繊細さとは程遠く、上手いか上手くな…

ボ・ガンボスの『Bo&Gumbo』

久しぶりに駅前のTSUTAYAに寄ったら、懐かしのボ・ガンボス『Bo&Gunbo』が入荷していた。俺が20代の後半に、自宅近くに下宿をし始めた頃、弟からカセットテープを借りパクして聞いていたものだ。それも偶然、貸したカセットデッキに、そのテープが入った…

あの歌が思い出せない

あれはもう2年前になる。中学校の同窓会があった。35年ぶりに再開した俺たちは、見知らぬ同窓生たちと地元に集まった。ぎこちない挨拶を交わしながら、それでも酒の酔いに意識を混濁させるうちに、逆に拡散されて沈殿していた部分が浮き上がってきた。ゆ…

芝居の神様

渡辺えりがまだ渡辺えり子だった頃に聞いた話だ。彼女が確かNHKの番組に出て「芝居の神様」の話をしていた。 芝居の神様が居る。芝居の神様は芝居が大好きだ。だから、若い連中が芝居を立ち上げようと言う時には、芝居の神様が沢山集まってくる。芝居を作っ…

ヒグラシ

仕事を終えようとしている夕暮れ時、雨上がりの空にヒグラシの啼く声がする。ヒグラシと言えば漢字で書いて「蜩」この字を見ると思い出すのは、谷村新司のエッセイ集だ。読んだことはないのだが、家のどこかにずっとあった。家族の誰がどうやって手に入れた…

1980年の喫茶店

以前、レインドロップという喫茶店についての話を書いた。 http://jerryrollsunny.hatenablog.com/entry/2012/06/23/072241 ( ↑ こうやってURLダイレクトの引用じゃなくて、タイトルから飛ぶようにしたいんだけど、やり方が分からない。) Rain Drop(紆余…

ブルース 2

「階名」と「音名」の違いとか色々あるらしいんだけど、単純にアメリカでは「ドレミファソラシド」を「C・D・E・F・G・A・B・C」と呼ぶと理解する。とすると、ギターの6弦は「E」、5弦は「A」、4弦は「D」と言うことだ。 ある日、ギターを覚えたての俺は…

ブルース 1

ブルースというのが「本格」で、カッコイイらしい。 最近流行っているベイ・シティ・ローラーズやキッスなんかの源流を辿ると、ビートルズやストーンズとやらに行き着くそうだ。そして、更にそのルーツを辿ると、ブルースというものがある。だから、洋楽好…