ジグ・ノート

備忘録のような形でつらつらと…

音楽

カラスが啼く

ノドの奥から絞り出すような声で「朝にカラスの鳴く時は夜に必ず人が死ぬ」と歌ったのは三上寛で、彼の歌を明治の学祭で聞いたことがある。その歌詞の後には、臆面もなく次のように続ける。 今日もどこかの六十ジジイが 生娘抱いて腹上死 このままだったら、…

Tame Impara

同僚に誘われてTame Imparaというバンドのコンサートに行った。俺にとって全然知らないバンドだった。聞けばオーストラリアのパース出身のバンドだと言う。そして、サイケデリック・ロックのテイストを、現代風にした感じだと言う。 「コンサートの色彩効果…

爆風スランプ うわさに、なりたい

うわさに、なりたい(爆風スランプ) うわさに、なりたい うわさに、なりたい と繰り返すこの歌と カップヌードル「OBAKA's大学に春が来た! 篇」 60秒 / ビートたけし・小林幸子・ムツゴロウ・矢口真里・新垣隆 最近話題のこのコマーシャルは、俺の中で対に…

Long Slow Distance ー水泳ー

実は『水泳教室』に通い始めて半年ほど経った。ゆっくり長い距離を泳ぐ練習だ。40代〜50代の男女4〜5人が、週に1回1時間泳ぐ。 コーチは、我々の先入観を崩す。「クロールは手を前に出してると思うでしょ?違うんです。こっちに出す」と両手をバンザ…

ローリング・ストーンズ キューバ公演

Rolling Stones rock Havana in first Cuba concert 資本主義国家から社会主義国家へ親善大使として赴くに、これ以上象徴的なバンドはないと言える。にしてもだ、ミック・ジャガーとキース・リチャーズは72歳、チャーリー・ワッツは74歳だぜ。 また、人…

ヒロトのハーモニカ

甲本ヒロト&タモリ 夢のセッション 俺は五十歳の坂を登っている。その俺と、二十歳になりたての少年が、甲本ヒロトのハーモニカの魅力(勿論、ブルース・ハープと呼んでも良いのだけれど、彼の場合、「ハーモニカ」と表記するほうが似つかわしいように思え…

ディランとバエズの距離

how many times can a man turn his head and pretend that he just doesn't see? カナダ人の友人、今、カナダで暮らす彼がまだ日本に居た頃の話だ。彼はおかしな奴でコメディのスクリプトを書き溜めていた。そしてそれをお芝居として一緒に演じる相手を探し…

懐かしい人

懐かしい人/泉谷しげる 俺にとって「懐かしい人」とは蔑称だった。後ろ向きになって、かつてあった輝きを求めて、その頃のムードを共有した人たちと甘え合うような状況だ。 その時、周りに居るのが「懐かしい人」だ。この泉谷しげるの歌のように。 しかし、…

ポタアン

Topping NX1 ポータブルヘッドホンアンプ 0.001%ひずみ バンド付 1000mAhバッテリー 日本語説明書 出版社/メーカー: Topping メディア: エレクトロニクス この商品を含むブログを見る 友人に勧められて、ポタアンを購入した。ポータブルアンプ、略してポタア…

サヨナラCOLOR

サヨナラCOLOR - エンディング - YouTube 不明を恥じるわけだが、この映画のこと、この曲のことを何も知らないままで、生きてきた。 先日友人に教わって、それ以来のヘビーローテションだ。ギターでも弾いた。自分でも歌った。友だちにも歌って聞かせた。聞…

BB…

かまやつひろしが「我が良き友よ」をヒットさせて、角川のワニブックスあたりで新書を出したんだ。 井上陽水とか泉谷しげるとかの交遊録なんかに紛れて、ちょっとした物語も載せられてた。実際のところ誰が書いたのかは分からないけど、黒人の男の子が、ひょ…

スルメのようなグレイトフルデッド

Vol. 31-Dick's Pick 8/4-5 Philadelphia Civic Cente アーティスト: Grateful Dead 出版社/メーカー: Real Gone Music 発売日: 2012/05/22 メディア: CD この商品を含むブログを見る ジェリー・ガルシアのことはこれまでにも言及したことがある。 Jerry Gar…

ジョニー

あいつに借りたキャロルのLPは、ジャケットに歌詞が掲載されていて、あいつはレコードを聞きながら大声で歌うため、あちこちに飛び散ったツバのシミが付いていた。 俺の好きなあの子は永ちゃんよりジョニーの声の方が好きだと言っていた。俺は授業中こっそり…

チョコレート・ドーナッツ

『チョコレートドーナツ』予告編 - YouTube 横浜は黄金町にある「ジャック&ベティ」という映画館へ。またぞろ友人に勧められた映画を見にきた。まずは、その映画館そのものに風情があった。風情というか意志のある映画館だった。 シネマ ジャック&ベティ …

集中力

時としてある種の知性に憧れる。とてつもない集中力を発揮して、ただひとつのことに夢中になって、他のことを全くおろそかにしてしまうようなもの。 つい先日の5月4日はジャズギターリスト、エミリー・レムラーの命日だった。 Emily Remler plays "Bl…

石坂洋次郎が読みたい

若い人 (新潮文庫) 作者: 石坂洋次郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2000/07 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 時々狂おしいほどの衝動に囚われて、石坂洋次郎の『石中先生行状記』が読みたくなることがある。バカバカし…

LIFE!

映画『LIFE!』予告編 - YouTube 想像していたのとは違って子ども向けの要素が多くて面食らった。意識をどのレベルで同調させていけば良いのか分からないままに、「あれ?ひょっとしてこれは映画代がもったいないことになるやつかな…?」と思っていた。 主人…

The Rolling Stones

最終日の東京ドームに行ってきた。 インターネット申し込みの抽選チケットに当選したのだ。良いお席がお約束されるものではありませんとの但し書きがあったし、そもそもこういうもので当選した例がないので、期待しないで結局当日券でも良いというつもりでい…

水とビタミン

新年早々、友人のライブに誘われた。ストーンズが好きでギターを弾き始めた彼は、高校のフォークソング部でバンドを組み、ストーンズは勿論、Charや高中をコピーして文化祭で演奏していた。彼のことは以前にも紹介したことがある。 ひとりでポツポツとフォー…

ブラームスはお好き

サガンの小説の題名としか認識していなかったブラームス。そもそもクラッシック音楽を聞く文化的土壌というものがない生育歴だった。家にある音楽関係のものといえば、ポータブルのレコードプレーヤーだけだ。そう書いてもお分かりいただけないだろう。その…

あせらないあせらない

キャンプソングというのだろうか、要するにキャンプファイヤーを囲んだ状況で唄う歌だ。みんなで声を合わせて唄うものなのだろう。古いものではジョーン・バエズが唄った「クンバイヤ」とか、ピーター・ポール・アンド・マリーが唄った「ロックマイソウル」…

Satisfaction

久しぶりにストーンズの「サティスファクション」を聞いた。昔々、初めて彼らを聞いた時には、なんだかごちゃごちゃしたバンドだなと思ったものだが、こうやって改めて『ラブ・ユー・ライブ』の演奏を聞くと、なんてシンプルなんだろうと思った。 ギターが2…

ひとりでいること

ひとりになってみるという話だ。ひとりでいる人を見ると、俺は不安になる。自分がそうやってひとりになってしまった時のことを考えるからだろうか。逆にひとりでも堂々としている人は、俺を安心させるどころか、励ましてくれる。何故なのか。 紹介したいのは…

これが青春だ

今に至るまでのメンタリティの根底には様々なものがある。齢50になれば、船底に牡蛎の殻やら種種雑多の貝殻やら色々なものが付着している。それを剥がして剥がして、その大元を探っていくと、思いもよらないものが顔を出す。 俺の場合は、竜雷太だった。日…

秋の夜長的雑感

結局、読めなかった『誰がために鐘は鳴る』もそのままに、『Up』すなわち、『カールじいさんの空飛ぶ家』を買い込み、『Memoirs of Geisha』を買い込み、『罪と罰』を買い込んだ。 ラダーシリーズで、比較的読みやすい英文に沢山触れようという作戦だ。 財布…

旅の記憶10

書き継いできたこのシリーズも終わりに近づいて来た。明日には金浦空港から飛び立たなければならない。飛び立って日本という国に帰らなくてはならない。そして旅の終わりに感じる不全感が俺を包んでいる。不全感というと言いすぎかもしれない。なんというん…

旅の記憶8

韓国のことを殆ど知らないまま来てしまった俺だ。昔から予習は苦手だった。その場に行って泥縄式に色々なことを経験して、恥をかきながら学んでいくタイプだ。努力をしない完璧主義者だから気の休まる時がない。 俺の居るこの郊外は、なんて豊かに土地がある…

映画館にあって…

映画館にあって、DVDに無いもの…と並列しようとして、その位相の違いに気付いた。話は単純だ。映画館と家の違いを考えれば良かったのだ。そこに流れている素材は同じ。 銀座地球座は後にシネパトスと名を改め(そして閉館してしまっ)たけれど、あの頃はまだ…

友部正人「あれは忘れ物」

友部正人に『あれは忘れ物』という曲がある。 ♪こんな暑い日には どっか日陰を見つけ 冷たい石の上で 寝そべっていよう 誰のことも考えない おそらく僕自身のことも ただ冷たい石の上で 目を閉じよう そのうちくちの周りには ヒゲが生えてるだろう 額にはく…

ドライブ感

会議に出ていても退屈でアクビを噛み殺す。久しぶりの仲間と会っても、今までのような高揚感がない。そのひとつひとつに理由を探して、「結局、MCが全部おシャカにしてるんだよな」とか、「あの頃とはそれぞれが抱えている状況が違うんだよな」とか結論付け…

King Crimson

高校の頃、信州の山に登ったことがある。いや、大した山じゃない。大した山じゃないが、山を侮ってはいけないのだから、それはやはり大した山なのだ。外輪山があり、その頂上を獲ってから、目指す山の頂きに至るまでに、俺たちのその時の実感で言えば「もっ…

ボブ・マーリー 日本公演

あれは1979年4月の新宿厚生年金大ホールのこと。俺はチケットを持っていなかった。ボブ・マーリーのコンサートに行く友人に付き合って、そう、地方からその為に上京した友人と再会することが目的で新宿に行ったのだ。 なんだか他にどこへ行けばいいのか…

珈琲不演唱歌

生まれて初めて喫茶店にひとりで入ったのは、何歳の頃だったろう。高校時代はインベーダーゲームが全盛期だった。100円玉を握りしめて、安い喫茶店に入った。 『ワールド』というカラオケスナックがあって、その2階の喫茶店だった。夢中になって、砂糖壺…

時計を止めて

ジャックスの世界アーティスト: ジャックス出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン発売日: 1998/03/18メディア: CD クリック: 7回この商品を含むブログ (19件) を見る ジャックスの「時計を止めて」は、微妙なニュアンスが漂う恋歌だけれど、今の俺の実…

閑話休題

神田神保町の額縁屋の軒先で飼われていた犬のことを覚えている人は、どれくらいいるのだろう。 そしてあの犬の名前を覚えている人は。 そう言えば、池袋のマダムシルクという店がまだ、前の場所にあった頃、俺は近所に下宿していた。 階段を下りて行くと、芝…

50代からのサーフィン 補遺

そもそもなのだが、なぜ俺はサーフィンをしたいと思ったのだろう。 高校1年の時に、ラジオから流れる「サーフィンU.S.A」に感動して、LPを買った。それは覚えている。 サーフィンU.S.A.アーティスト: ザ・ビーチ・ボーイズ出版社/メーカー: EMIミュージック…

ジミ・ヘンの新譜

ピープル、ヘル・アンド・エンジェルスアーティスト: ジミ・ヘンドリックス出版社/メーカー: SMJ発売日: 2013/03/06メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る ジミ・ヘンの新譜がビルボードの上位に入っていると、目の前の同僚が呟いた。「えと…ちょっ…

プラスアルファの何か

スカパーが無料公開中で、そのプログラムの中にももクロのライブが入っていた。俺がこそこそとYouTubeなどで見ていた頃は、その背中を遠目で見て「あんな父親にはなりたくない」というストレートを投げてよこしていた次男が、「明日からスキー教室だから、録…

Step!

友人と女の子と三人でどんな曲で踊りたいかという話をしていたことがある。当時は、そう、「ジュリアナ東京」の頃だった。ちょっとしたアスリートの太腿くらいのベルトサイズしかない彼女にしてみるとユーロビートが「ダンスミュージック」だと言う。 それ…

蝶の指

つい最近ご招待頂いた場所でまたも目の前で上質の演奏に触れる機会に恵まれた。今回はピアノとサックスのデュオ…というのかアンサンブルというのか。 「折角のこのような機会ですから、難曲に挑戦してみます」ということで鍵盤を上から下まで駆け上り駆け下…

12月の雨の日

アラジンに灯油を入れて冬の支度を済ませる。灯油の匂いに郷愁に似たものを感じるのは、俺もやはりどうしようもなく昭和の人間だからなのか。 価値観が相対化した時代にあって、確かなものは「時が流れる」ということだけだ。だから、今在る表現は、必ず「…

JBと清志郎、あとミック・ジャガーがちょっと

へこたれて甘えそうになる時、例えば、ふと知り合った爺さんが会社役員で、いざとなったら黄門様の印籠をかざすようなことをしてくれないかなんて妄想する。憧れの職業に就いている友人が、ひょんなきっかけで俺をヘッドハンティングしてくれる。 そんな妄…

夢の続き

ご招待頂いて赴くと、半端な話じゃなかった。家で演奏会をするからお暇ならどうぞということだった。「???」と幾つものクエスチョンマークを浮かばせながら、その知人と称するのもおこがましい、敢えて言うならば「老師(グル)」の家に行ったのだ。 「…

桐島、部活やめるってよ

彼は妻と渋谷に行った。『桐島、部活やめるってよ』を見るためだ。 彼は妻となる女性と知り合ってすぐに結婚した。結婚してすぐに子どもが生まれたので、バタバタと忙しく、渋谷の町を二人で歩くのなんて初めてなのかも知れないなと彼は思った。 妻が「どち…

ドラムセット

高校生の頃から、ドラムを叩いて来た。これこそ下手の横好きと言われるやつだ。その頃は、バスドラムの中に毛布を詰めて、その下にエロ本を隠していた。 まだエロ本の自動販売機が路地の片隅に立っていた頃の話だ。 それはそれとして、ドラムだって、真面目…

ボブ・ディラン テンペスト

ボブ・ディランは俺のちょうど20才年上だ。二十歳の可愛い顔をしたデビュー・アルバムから50年経って、先月新譜を出した。 それだけでも大したことなのに、そいつがどう聞いても名盤となるとタダゴトではない。 初来日の武道館を前に、俺は「チケット、…

誇りを持つ あるいは泉谷しげる 果てしなき欲望

果てしなき欲望-泉谷しげる ここの所、自分のマインドセットがマイナスの方向に向いているのは、本当にやるせない。誰のせいでもない自分の引き起こしたことだからもう、どうしようもない。 仕事に関してへこたれてる。仕事と書いて日常と読むことが出来るよ…

にんじん 友部正人

別れの季節は、転校や転勤、さまざまな移動がある春なのかも知れない。しかし、別れを感じる季節は秋なのだ。 ヒリヒリと照りつける暴力的な日差しが失われ、朝晩の空気に清澄なハーモニクスが感じられるようになると、ああそうか、この世には別れというも…

ジョン・ボーナム

zepp69さんの祭典の日を拝見してから、ipodでは彼らの曲ばかりをシャッフルで再生している。正直言うと、俺は一度だって彼らの熱心なファンだったことはない。ギターを手にすれば、たどたどしい指遣いで「天国への階段」を弾いたし、『フィジカルグラフティ…

私家版コミックソングの系譜

林家三平の「よぉしぃこさん〜」とか、つボイノリオとか上げていけばキリがないのだろう。「ケメ子の歌」とか(「ケメ子の唄」?)「帰ってきた酔っぱらい」とか。「オー・チン・チン」とか「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」とか。 だから極私的に……